鬱病

看護師 鬱病 誰でもなりうる

家族の鬱病

私は、今では20年以上のキャリアのベテランナースです。

精神科で働いて1・2年経ったころ頃(今から10年前頃)夫が鬱になりました。

”人が心を病むのはどうしてなのだろうか?” ”過去の看護経験の中で出来たこと・寄り添い方ってあったんじゃないだろうか?”看護師としての在り方を見直しながら 勉強に励んでいる時期でもありました。

鬱は私の中では、落ち込んでいる時期が長く続く続き、そこから脱出できず苦しんでいるという解釈をしていました。

家族が鬱になり、その病気の本当の闇が見えてきました。

うつ病は目に見えなくて理解しにくい

~”理解できなくてもそっと傍にいよう”そんな在り方が一番大事!~

主人が鬱になってどうにか支えたいけど、どう家族として支えたらよいのかわからないまま生活をしていくしか方法がありませんでした。

2人目が生まれ、子供たちの世話に追われる毎日。ハッキリ言って主人のことを気にしている余裕はありませんでした。

2人目が生まれた直後に新しい職場になり、慣れない環境下で”2児の父親として頑張らなければ”というプレッシャーの中に身を置き続けたことが良くなかったのでしょう。

日に日に表情に元気が無くなっていき、食事量が減り、不眠になり、口数が減って笑顔が消えていったのです。

テレビで面白い内容を放送していても、笑うこと忘れたような表情を浮かべ、家族団欒の輪の中に身を置いていたのです。

そんな主人が不憫で切なくて、どうしたら良いかわからないまま腫れ物にでも触れるかのような気持ちで一緒に過ごしていくことしかできませんでした。

何とかこの鬱を乗り越えてもらいたくて、家族として寄り添うことを心に決めた。

どんな声をかけたら回復につながるのかわからぬまま、”私はあなたの傍を離れない”という意思を伝え続けた。毎日・毎日言い続けた。それしか出来なかったし、子供たちのために生き抜いて欲しい・・・ただその想い一筋だった。

私は、”主人は絶対治る” と信じて、自分が大黒柱としてこの家を支えていこうと決意した。

そんな私の決意も虚しく、主人は「死にたい」「死にたい」を繰り返しながら時間をやり過ごしているのでした。・・・そう言われると、私は悲しくなってしまい泣くことしかできませんでした。

ある時、私は夫に言いました。「口を開けば死にたいと言うけど、生きているから死にたいという選択肢があるのであって、死んでしまえば生きたいと訴えても生き返ることは出来ないんだよ!」「死んでから娘をこの手で抱きしめたかった・・・と、泣いたところで、後の祭りだよ!!」「死にたいという願望を持ちながら、生き続けたいとすがるのは間違ってる!」と、私は言った。


死にたい自分と、生きたくもある夫の気持ちは理解できる部分もあったが、生も死もどっちも欲しがっているようにも感じて、私は混乱しながらも必死に訴えた。

生きられる力があるはずなのに自ら命を絶とうと考えている。それでもまだ 何とか生きているこの命が、”生きているからこそ出来ること”を想像しながら、死んだ後の自分を想像して泣いている。・・・どこかおかしいでしょ?!私は主人に切々と語った。

今、生きているのだから、今日を生き明日を生きて、この手で抱きしめたければ自分の手で抱きしめればいい。自分の未来を他人に託したところであなたは幸せになりはしない!

生きたいなら ”生きるという選択” をしなきゃ!!

それでも死にたければ死ねばいい!と、私は泣きながら吠えた。

生きてほしいから、本当に自分が生きたいのか、本当に死にたいのか見つめて

自分の答え出してこい!!と迫った。

鬱を発症して2~3年経った日の出来事である。

家から追い出し、生きたいと決意したなら敷居を跨ぐことを許そう。死にたければ死んで帰ってこいと突き放した。

そこには、本当に死んでしまう可能性があったし、もうそれは賭けであった。

・・・とんでもないことを主人に突き付けてしまった。と、後悔した・・・。

口に出してしまったものはどうにもならず、本当の覚悟を迫られる状況を自ら作り出してしまったのだ。

一緒に生きたいが故に出た心の叫びだったと今では思う。

人生を決断


今でも、この突き放しが良いやり方だったかどうかは判らない。

この突き放しによって、彼は人生を決断し、生きることこを決めたのだ。

そしてその決意が病気を治すきっかけとなり、このあと1~2年かけて少しずつ回復しながら克服していったのです。

 

~おわりに~

私の経験したケースは稀だと思います。みんながみんなこのやり方で上手くいくとは限りません。

信じぬくことでさえ揺らいで、神様の存在さえ憎たらしく思うほどです。

笑っている人を見かけると幸せそうで、心底腹立たしかったです。

苦しくて、苦しくて涙を流さない日は無いほど、泣き明かしました。

間違って命を絶ってしまう方もいるかもしれませんが、生き抜いたら必ず良いことがありますから絶対信じて、今を生きてください。

一緒に今を生きましょう!